あらゆるERPと連携

SkyPlannerのオープンREST APIは、社内ERPを含むERP、MES、運用システムと連携します。自社で構築することも、当社チームの支援を受けることもできます。

単体でも動作 — ERP連携はオプションで、必須ではありません。

連携プロジェクトを相談

以下のようなERP・MESシステムと連携

APS・スケジューリング

製造業の工数管理:実績時間を生産計画に生かす

製造業の工数管理で作業別の時間記録を生産計画に活用。記録確認の手間を減らし、同条件の実績を比較して、繰り返し作業の所要時間をより現実的に見積もります。

Jussi Mäntylä 生産計画スペシャリスト、SkyPlanner 更新日 2026年10月25日 2 分で読めます
A stopwatch beside a tagged assembly job links recorded time to specific production work
この記事の内容
  1. 製造業における作業時間の記録とは
  2. 各時間記録を作業・工程にひも付け、何を表すか明確にする
  3. 週末に思い出して記入するのではなく、作業の流れの中で記録する
  4. 見積もりを変える前に、記録を読み解く
  5. 確認済みの実績を、繰り返し行う作業の所要時間に反映する
  6. 対象を絞った試験運用から始める
  7. 次の生産判断に役立つ工数管理ソフトを選ぶ

ホーム » リソース » 製造業の工数管理:実績時間を生産計画に生かす

推定読書時間: 10 分

全員がシフトの全時間を記録しているのに、生産計画担当者には、繰り返し行う作業がなぜ見積もりより長くかかるのか説明できない。時間の一部は製造指図全体に、別の時間は部門にひも付いており、中断の事情を覚えている作業者はすでに帰宅している。そんな状況はないでしょうか。

製造業で作業時間を記録する目的は、こうした不明点をなくすことです。実際に作業した製造作業と工程に実績時間をひも付け、次の判断に必要な情報とともに残します。目指すのは、単に昨日の時間の内訳をそろえることではありません。事情の確認に追われる状況をなくし、明日の作業に、より確かな所要時間を設定することです。

SkyPlannerは、こうした記録を生産計画につなげます。作業者が作業ごとに時間を記録し、計画担当者が実績を確認できます。蓄積した生産履歴は、工程ごとの所要時間をより適切に見積もるために役立ちます。そのうえで、SkyPlannerのスケジューリングAIであるArcturusが、同じ生産能力を必要とする他の製造指図も含めて、作業をどう組み込むかを計算します。

製造業における作業時間の記録とは

製造業における作業時間の記録とは、生産作業に費やした時間を、特定の作業や製造指図の工程にひも付けて残すことです。役立つ記録には、何をどこで行い、どの時点からどの時点までを計測したかが明示されています。数量や中断の詳細も残すことで、その時間が何を表しているのかを把握しやすくなります。

これは、勤怠管理とは把握する対象が異なります。ある人がシフト中に出勤していたと分かっても、曲げ工程にどれだけ時間がかかったか、次のロットにどれだけ時間が必要かは分かりません。

次の時間は、それぞれ区別して扱いましょう。

時間の種類分かることその時間だけでは分からないこと
在勤時間本人が職場にいた時間、または出退勤の打刻上の時間その時間をどの生産工程に使ったか
記録された作業工数作業や活動に割り当てられた延べ作業時間(人時)機械を占有していた時間
機械の稼働時間設備が動いていた時間作業に影響した材料の投入、段取り、待ち時間の全体
工程の経過時間定義した開始から終了までの時間。途中の中断時間も含むそのうち、実際に作業していた時間

2人が一緒に1時間作業すれば、工数は2人時になります。また、作業者が別の場所で作業している間も、機械は稼働できます。記録された時間をすべて足し合わせ、その合計で次回の機械の使用枠を確保すると、作業工数と経過時間を混同することになります。

新しい記録システムを導入する前に、そのデータで何を明らかにしたいのかを決めましょう。生産計画で通常重要になるのは、「この工程を実行するために、必要なリソースをどれだけの時間使うのか」という問いです。

各時間記録を作業・工程にひも付け、何を表すか明確にする

まずは、所要時間の見積もりがたびたび問題になる、繰り返し行う工程を1つ選びましょう。作業を行うリソースで記録されてから、次の計画を更新する担当者に届くまで、記録の流れを追ってください。どの時点で、記録が何を表すのか分からなくなるでしょうか。

製造指図番号だけでは不十分な場合があります。1つの製造指図に切断、曲げ、組立が含まれ、それぞれに必要なリソースも所要時間も異なるためです。組立で時間を超過しても製造指図全体の合計に埋もれないよう、工程単位で記録しましょう。

日々の記録では、次の情報を残しましょう。

  • 作業または製造指図を特定する番号と、対象の工程。
  • 作業に使うリソースと、作業を行う担当者全員。
  • 開始、一時停止、再開、終了の各時点の記録(該当するもの)。
  • 完了数量と、関連するロットや製品の情報。
  • 時間の解釈に影響する中断や修正があった場合は、その事情。

開始や一時停止などをどの時点で記録するか、実際に作業する人と認識を合わせましょう。作業開始には段取りを含めるのか、それとも準備後の加工開始を指すのか。部品不足で作業が止まったときはどう扱うのか。次のシフトへはどう引き継ぐのか。チームごとに答えが違えば、記録に漏れがなくても、合計時間を比較することはできません。

ロットサイズが変わる場合は、段取り時間を区別できるようにしておきましょう。小ロットでも大ロットでも、準備には同程度の時間がかかる一方、加工時間は大きく異なることがあります。段取りと加工をまとめて1個当たりの平均時間にすると、次の小口の製造指図に必要な時間を、実際より大幅に短く見積もるおそれがあります。

掛け持ちや共同作業でも、同じ注意が必要です。1人の作業者が複数の機械を担当する場合は、同じ作業時間を二重に計上しないよう、時間の割り当て方を決めましょう。複数人で1つの工程を担当する場合は、その延べ作業工数と、リソースを占有していた経過時間を区別してください。

週末に思い出して記入するのではなく、作業の流れの中で記録する

紙の記録用紙や後から記入する作業時間表も、最初の一歩にはなります。ただし、記憶が曖昧になってから詳細を思い出してもらう必要があります。金曜日に丸めた合計時間を記入しても、火曜日に起きた短い中断の事情までは、ほとんど分かりません。

代わりに、作業の開始や中断などのタイミングで、その場で手短に記録する運用にしましょう。SkyPlannerのタイマー機能では、現場の作業者が作業ごとに開始、一時停止、再開、終了を記録できます。これにより、時間が工程に直接ひも付くため、後から監督者が、何の作業か分からない時間を製造指図と照合する必要がなくなります。

実際の手順はシンプルです。正しい作業を選び、取り決めた作業の開始時点で記録を開始し、記録ルールに従って一時停止します。作業を再開したら記録も再開し、工程が完了したら終了します。ルールを説明するときは、リソースで実際に行う作業を使い、中断やシフトの引き継ぎも実演しましょう。中断のない作業だけを見せても、判断に迷うケースは解決しません。

特に重視したいのは、正しい工程を選ぶことです。時間を正確に記録しても、別の作業にひも付ければ、両方の作業の見積もりに悪影響が出ます。作業者が選択対象の作業を見分けられること、また、番号などが不明なときに誰に確認すればよいかを分かっていることを確認しましょう。

作業単位で時間をデジタル記録すると、こうした事務作業の負担を減らせます。記録が初めから対象の作業にひも付くため、用紙の回収や手書き文字の読み取り、記入された時間がどの製造指図のものかを確認する手間が減ります。あらゆる項目を集めることより、一貫したルールで使い続けることが大切です。

見積もりを変える前に、記録を読み解く

ある決まったロットの組立工程を繰り返し行うケースを考えてみましょう。計画では、段取りに半時間、組立作業に二時間を見込んでいます。一人の作業者が08:00に開始し、08:30に段取りを終え、10:00まで作業します。その後、部品不足で半時間中断します。10:30に作業を再開し、11:00にそのロットを完了します。

中断中は時間記録を一時停止し、段取り時間も区別できるようにしておくと、記録から次の3つを読み取れます。

工程を見る観点時間生産計画上の意味
開始から終了まで3時間作業開始から3時間後にロットが完了した
段取りを含む記録上の作業時間二時間半記録された作業時間は、計画した段取り時間と組立作業時間の合計に一致した
部品不足による中断30分部品の準備状況と、中断中もリソースが占有されていたかを調べる

この3時間すべてを組立作業時間として扱うと、次回の同じ作業の見積もりを過大にしてしまいます。一方、中断を完全に無視すれば、このロットが予定より遅れて次工程へ渡った理由が見えなくなります。

一時停止中にリソースがどうなっていたかを確認しましょう。別の作業に使えたのでしょうか。それとも、組立途中の品物があるために使えなかったのでしょうか。中断中に作業者がこのロットの作業をしていなくても、その答えによって利用可能な生産能力は変わります。

経過時間が長いからといって、作業者の効率が悪かったとはいえません。まずは記録内容と生産時の状況を確認する必要があります。所要時間を変更したり、作業実績を評価したりする前に、その点を明らかにしましょう。

確認済みの実績を、繰り返し行う作業の所要時間に反映する

例外的な記録は、関係者がまだ事情を説明できるうちに確認しましょう。終了記録の漏れ、記録の重複、不自然な所要時間、誤った工程への紐付けがないかを調べます。理由の分からない差異が並ぶ週次レポートを作るよりも、こうした問題を解消する担当者を置く方が役に立ちます。

SkyPlannerでは、必要に応じて詳細を掘り下げながら記録を確認できます。Job Reportには、作業、作業者、リソースにひも付いた実績時間が表示され、工程の所要時間を計画と実績で比較できます。All Timelogs Reportでは、合計時間の根拠となる各イベントをタイムスタンプ付きで確認できます。さらに、Order Item Reportでは、受注明細が生産工程をどのように進んだかを確認できます。

詳細な記録で差異の理由を把握したうえで、繰り返し行う作業を同じ条件で比較します。工程、ロット数量、リソース、作業方法に加え、段取りや中断をどう扱っているかも確認しましょう。製品構成が変わったからといって、工程の処理速度が落ちたとは限りません。

SkyPlannerの工程時間入力欄には、過去のデータから所要時間を推定するグラフ機能があります。利用には過去の受注データが必要です。生産計画担当者は、当初の楽観的な見積もりを繰り返し流用するのではなく、蓄積された生産実績を所要時間の見積もりに活用できます。

過去の記録は、比較できる条件の作業が揃っているほど活用価値が高まります。推定値は、計画対象の工程の条件を踏まえて使いましょう。条件の異なる作業の記録をまとめ、そのまま正式な標準工数に置き換えてはいけません。製造現場の時間研究は、これとは別に、条件を定めた作業の標準時間を設定するために行うものです。

見直した所要時間は、生産計画全体にも反映する必要があります。SkyPlannerでは、工程、所要時間、割り当て可能なリソース、工程間の依存関係を設定します。Arcturusが設定された能力と優先順位に基づいて作業をスケジューリングし、その結果をガントチャートに表示します。優先順位は担当者が調整し、ルールとロックを使って決定事項を維持できます。

効果は、見直した工程だけにとどまりません。所要時間が実態に近づけば、同じリソースで他の作業に使える時間や、後工程を開始できる時刻も変わります。SkyPlannerはこうしたつながりを踏まえてスケジュールを計算するため、修正のたびに作業の順序や割り当てを手作業で組み直す負担を減らせます。

対象を絞った試験運用から始める

まずは繰り返し行う作業を1つ選び、通常使用するリソースと、その作業時間を記録・活用する人たちを対象に始めましょう。所要時間の見積もりを管理する生産計画担当者と、不完全な記録を確認・修正できる現場責任者にも参加してもらいます。勤務終了後の問い合わせを減らし、より公平に比較できるようにし、実際の作業に即した計画を作るという目的を、明確に伝えましょう。

試験運用では、日常的な中断や引き継ぎも含め、代表的な作業を数回追跡します。次の項目で、記録から計画までの一連の流れを確認しましょう。

1. 作業者は、その都度説明を受けなくても、正しい工程を特定して記録できますか?

2. イベントの記録、数量、段取りの扱いは、実際に起きたことを正しく表していますか?

3. 現場責任者は、詳細を確認できるうちに、疑わしい記録の内容を確かめて問題を解消できますか?

4. 生産計画担当者は、条件の近い作業実績を比較し、次の見積もりで何を変えるべきか説明できますか?

5. 所要時間を見直した結果、他の受注も含めて実行可能なスケジュールになっていますか?

記録の確認に追われる時間や、説明のつかない記録、紐付けを誤った記録が減っているかを確認します。また、新しい運用によって現場に不要な手順が増えていないかも確認しましょう。分かりにくい識別情報や記録ルールは、他部門へ展開する前に見直します。

作業時間の記録が信頼されるのは、その情報が適切に使われていると現場の人たちが実感できたときです。時間が長い記録をすべて非難の対象にすれば、中断を隠そうとする理由を作ってしまいます。一方、記録が部品の準備に役立ち、翌日の作業量を現実的に組めるようになれば、その価値も伝わりやすくなります。

次の生産判断に役立つ工数管理ソフトを選ぶ

製造業向けの工数管理ソフトを評価するときは、打刻機能の確認だけで終わらせないようにしましょう。実際の工程を1つ取り上げ、各イベントの記録から計画と実績の比較、次のスケジュールへの反映までを、提供会社に実演してもらいます。その際は、中断、ロット数量の違い、同じリソースの空きを待つ別の受注も含めて確認しましょう。

作業ごとの実績把握と生産スケジューリングの両方を必要とする製造業にとって、SkyPlannerが有力な選択肢となるのはこのためです。タイマー、レポート、過去のデータに基づく所要時間の推定は、いずれも共通の目的に役立ちます。それは、分散した記録を照合する手間を減らしながら、作業計画に使える信頼性の高い時間情報を得ることです。

現在業務で使っているシステムも、そのまま活用できます。SkyPlannerは、公開REST APIを通じてあらゆるERPやMESと連携でき、時間記録データもAPI経由で送信できます。手作業での転記を恒常的な業務にするのではなく、必要な生産情報をシステム間で連携させましょう。

その実用的な価値を示しているのが、Piristeelの導入事例です。屋根用安全設備を製造する同社は、以前は表計算ソフトと紙の作業指示書に頼っており、事後原価計算に使えるデータがほとんどありませんでした。ERPの開発やVisma Novaとの連携と並行してSkyPlannerを段階的に導入し、生産情報と詳細なスケジューリングを結び付けました。Piristeelによると、製造現場で作業の記録や報告に取られる時間が減ったといいます。単に時間記録が充実しただけでなく、生産情報を日々の管理に活用しやすくなったのです。

SkyPlannerのデモを予約し、繰り返し行う工程を1つ、その現在の見積もり時間、最近の時間記録を数件ご用意ください。同じリソースを使う他の作業も含めておきましょう。実績をより明確に把握することで、次の見積もりと、それに関わる計画をどう改善できるか、具体的に確認できます。まずご自身で操作してみたい場合は、デモデータでSkyPlannerをお試しください。

Jussi Mäntylä

生産計画スペシャリスト、SkyPlanner

SkyPlannerで、わかりやすい生産スケジュールを

データを連携し、最初の計画を確認。本番稼働するすべてのスケジュールは計画担当者が最終判断します。