EKOYのSkyPlanner APS導入事例:手作業の負荷割付からAIによる有限能力スケジューリングへ
Eino Korhonen Oyは、1978年にFinlandのPorvooで創業した家族経営の企業です。二代目の経営のもと、電気機械部品と受託製造の専門企業へと成長してきました。責任ある射出成形への取り組み、高度な自動化、そして継続的な自社開発が評価され、2025年一月には「年間最優秀射出成形企業賞」を受賞しました。生産には高度な対応力が求められます。射出成形機26台と約500型の金型を保有し、プラスチック成形や真鍮部品の製造から最終組立まで、多段階の工程を担っています。従業員数はPorvoo工場が23人、エストニアの子会社EKOY Elektroonikaが65人です。
手作業による生産計画の限界
SkyPlanner導入前は、生産計画を手作業で立てていました。負荷割付を担当する二人が受注残から作業を拾い出し、Excelの表と実物のボードにまとめていました。ボードではスイムレーン形式で作業指示の優先順位を管理していました。完成品の受注一件に対して数千個の成形部品が必要になることもあり、全体を把握するだけでも大きな負担でした。翌日の生産スケジュールの作成には、毎日三〜四時間を費やしていました。会社の成長に伴い、同時に進行する作業は数百件、時には数千件に達するようになり、そのすべての因果関係を人の頭だけで管理することは不可能でした。前工程で製造した部品が最終組立の必要量やタイミングに合わないこともあり、工程の途中で入る変更をスケジュールに反映するにも手間がかかっていました。需要が高まる時期には納期遵守率にも影響が出て、約一週間と約束していた納期を守れないこともありました。
選定の決め手は連携実績
変革のきっかけは、AIを活用したプロジェクト管理の経験を持つ技術責任者の就任でした。これが、最新技術で生産管理を刷新するよい機会となりました。EKOYはSkyPlannerと、もう一つの生産計画システムを比較しました。決め手となったのは、SkyPlannerが持つLemonsoft ERPとの豊富な連携実績です。連携のための基盤がすでに整っていました。費用対効果とシステムの柔軟性も評価されました。EKOYの生産には、一回の成形で異なる二品目を製造するファミリーモールドなど、独自の特徴があります。この場合、各品目にはそれぞれ別の作業が設定されます。こうした状況にも柔軟に対応できることから、SkyPlannerは自社の生産環境に適しているという確信を得ました。
負荷割付をAIに任せる
現在は、エストニアのHarju-Ristiにある最終組立部門が必要な部品を決めて作業を作成すると、その後は自動で処理されます。SkyPlannerのAIが負荷割付を最適化し、目標完了日に間に合うよう、多段階の生産工程全体に作業を割り付けます。射出成形機26台と約500型の金型を扱う現場では、金型交換の管理が重要です。金型交換の担当者は、次にどの金型をどの成形機に取り付けるかを示す作業リストをSkyPlannerから受け取ります。有限能力スケジューリングの自動化により、負荷割付の専任担当者は不要になり、余力をほかの生産的な業務に振り向けています。
納期遵守率が新たな水準へ
効果は明確に表れています。社内の納期遵守率は約30%向上し、顧客への納期遵守率は目標水準の約98%に達しています。AIによる自動負荷割付で、作業を別途手作業で並べる必要がなくなり、年間で約1人分の業務量を削減する大きな効果が得られました。レポート機能も役立っています。実際の作業時間と計画との差異が分かり、生産部門のリーダーは実績を継続的に確認しています。
私たちにとってのSkyPlannerの価値は、デジタル化によって納期遵守率と業務効率が明確に向上したことです。
EKOYが報告する導入成果
- 社内の納期遵守率が約30%向上
- 顧客への納期遵守率が目標水準の約98%に到達
- AIによる自動負荷割付で年間約1人分の業務量を削減
- 金型交換の担当者に、次にどの金型をどの成形機に取り付けるかを示す作業リストを提供
- レポートで実際の作業時間と計画との差異を把握
次の成長に備える
SkyPlannerは、Eino Korhonen Oyが長期的に進めるデジタル化・自動化プログラムの一環です。このプログラムは、より迅速かつ柔軟に、先を見据えて顧客に対応することを目指しています。生産管理、自動化、データに基づくマネジメントへの投資は、個別の顧客ニーズへの対応でも大量生産でも、納期遵守率の向上とリードタイムの短縮につながります。こうした取り組みを支えているのが、製品設計、機械製作、製造にわたる幅広い自社能力です。EKOYは、設計から製造、さらに社外との受発注・納入プロセスの調整まで、バリューチェーン全体を管理する総合的なパートナーです。
次の段階では、エストニアの工場にもSkyPlannerを展開する予定です。また、類似する作業を優先的にまとめることで、材料切り替え時のロス削減を目指しています。パンデミック後の需要急増期には売上高が年間約60%増加し、手作業による生産計画、なかでも金型交換担当者の稼働能力の管理がボトルネックとなりました。現在はAIが全体を管理しているため、次の需要拡大に対応する準備がより整っています。
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