あらゆるERPと連携

SkyPlannerのオープンREST APIは、社内ERPを含むERP、MES、運用システムと連携します。自社で構築することも、当社チームの支援を受けることもできます。

単体でも動作 — ERP連携はオプションで、必須ではありません。

連携プロジェクトを相談

以下のようなERP・MESシステムと連携

APS・スケジューリング

製造現場の5S活動:改善を定着させるには

製造現場の5S活動を一度きりの清掃で終わらせない。探す時間を減らし、作業者の主体性を育て、維持に必要な時間を生産計画に組み込みましょう。

Jussi Mäntylä 生産計画スペシャリスト、SkyPlanner 更新日 2026年10月25日 3 分で読めます
Organized tools above a clear workbench show a practical 5S arrangement for use and return
この記事の内容
  1. 製造現場の5S活動とは
  2. 1つの作業エリアで、実際に生じている1つのロスから始める
  3. 実際の仕事の進め方に合わせて5Sを実践する
  4. 1. 整理:物を移すだけでなく、何を置くべきかを決める
  5. 2. 整頓:使いやすく、戻しやすい配置にする
  6. 3. 清掃:問題が見えるようにきれいにする
  7. 4. 清潔:合意した方法をすべてのシフトで実践できるようにする
  8. 5. 躾:守れていない点の記録だけでなく、妨げとなる原因を取り除く
  9. 5S活動に必要な時間を生産計画に明示する
  10. 例:次の作業にすぐ取りかかれる加工セルを維持する
  11. 仕事がしやすくなったかを測る
  12. 職場改善と生産スケジュールを両立させる

ホーム » リソース » 製造現場の5S活動:改善を定着させるには

推定読書時間: 11 分

工具の置き場には表示がある。それなのに、次の作業者が必要とするときには、そこにない。誰かが隣の作業台を探し回り、その間、機械は止まったまま。現場の管理者は、先月の5S活動がなぜもう形骸化してしまったのかと頭を抱えます。

製造現場の5S活動は、整然とした写真を撮るためのものではありません。目指すのは、必要なものがすぐに見つかり、異常に気づくことができ、次の作業に取りかかれる状態で引き継げる職場です。そのためには、使いやすい配置、全員で合意した日々の手順、そしてその状態を維持する時間が必要です。

SkyPlannerが支援するのは、この時間の確保です。合意した清掃や配置の見直しによってリソースが使用できなくなる場合、その時間を生産計画に組み込み、そこを避けて顧客向けの作業をスケジュールできます。特急注文の合間に空き時間ができることを期待して、改善を後回しにする必要はなくなります。

製造現場の5S活動とは

5S活動は、リーン生産方式で用いられる、職場環境を整えて維持するための手法です。整理・整頓・清掃・清潔・躾という、互いにつながる5つの活動から成ります。これらを通じて、チームで不要なものを取り除き、必要なものを使いやすくし、正常か異常かがわかる状態を保ち、その働き方を定着させます。

これらの名称は、次の五つの日本語に由来します。

5Sの活動日本語の名称現場で考えるポイント
必要なものを選別する整理ここで必要なものは何か。何を取り除くべきか。
使いやすく配置する整頓作業しやすくするには、必要なものをそれぞれどこに置くべきか。
清掃して異常を見つける清掃どのように清掃し、異常に気づけるようにするか。
整えた状態を標準化して保つ清潔すべてのシフトで守る配置と日々の手順は、どのようなものか。
決めたことを習慣にする躾手順を実用的なものとして定着させ、仕事の変化に合わせて改善するにはどうするか。

この5つは、一体として取り組む必要があります。整理しても、使ったものを戻す手順がなければ、空いた場所はすぐに埋まります。表示を付けても、使いやすい配置でなければ、余計に歩くことになります。繰り返す汚れの発生源に対処せずに清掃しても、同じ作業を繰り返すだけです。

5S活動は、現場に押し付ける独立した点検制度ではなく、実際に仕事をする人が自分たちの作業環境を改善するためのものと捉えましょう。判断基準は、あらゆる場所に表示が付いているかではなく、普段の仕事がしやすくなったかどうかです。

1つの作業エリアで、実際に生じている1つのロスから始める

まずは範囲を絞って試行しましょう。探し物、乱雑さ、置き場の不明確さによって作業がたびたび中断する加工セル、組立作業台、梱包工程などが候補です。チームで配置を変更し、その状態を維持できるように、対象範囲を明確にします。

そのエリアを使う各シフトの作業者と一緒に、実際の作業の流れを確認します。何を探すのか、どこに手を伸ばすのか、何が邪魔になるのか、何を探すときにほかの人に聞く必要があるのかを尋ねましょう。補充、清掃、保全の担当者の仕事が結果に関わる場合は、その人たちにも参加してもらいます。

比較の基準となる現状を、簡単に記録しておきます。例えば、代表的な段取り替えで必要な工具を探す時間を測る、物が見つからずに作業開始が遅れた回数を数える、資材が誤った場所に置かれる頻度を記録する、といった方法があります。後で試行結果を振り返る際も、同じ定義を使ってください。ロスの実態を把握する前に、根拠のない削減目標を立てないようにしましょう。

試行の責任者、変更を承認できる人、実施時期を合意しておきます。配置は作業者が主体となって決め、現場の管理者は定着に必要な時間と支援を確保する必要があります。改善部門だけが担う活動では、日々の生産の中で後回しにされがちです。

実際の仕事の進め方に合わせて5Sを実践する

1. 整理:物を移すだけでなく、何を置くべきかを決める

試行の対象範囲にあるものを、一つずつ確認します。今の仕事に必要なものと、古い手順書、破損した工具、余分な容器、別の場所に置くべきものを分けましょう。その際は、生産する品種全体を考慮します。たまに入る注文で使う治具は、昨日使わなかったからといって不要になるわけではありません。

要否の判断がつかないものには、赤札を付けて一時保管する場所を設けると役立ちます。そこが恒久的な保管場所にならないよう、品物ごとに判断責任者と見直し日を決めておきます。判断の結果としては、元に戻す、別の場所に移す、修理する、承認された手順で廃棄する、といった対応が考えられます。

品質上の理由で保留中の品物、トレーサビリティに関する要件、管理対象文書、危険物には、引き続き既存の管理ルールを適用してください。整理の取り組みを理由に、必要なゲージを勝手に廃棄したり、識別できない部品を使用可能な在庫に混ぜたりしてよいわけではありません。

目指す成果は、作業の邪魔になるものが減り、取り除いたものすべての扱いが明確になることです。すべてを隣の部門に移しても、問題の場所が変わるだけです。

2. 整頓:使いやすく、戻しやすい配置にする

よく使うものは、作業で必要になる場所の、安全かつ無理なく手が届く位置に置きます。使用頻度の低い機器は、作業スペースを圧迫せず、何がどこにあるかがわかり、取り出せる場所に保管します。現場から離れた場所で作った見栄えのよいレイアウトに従うのではなく、実際に工具を使う人と一緒に決めましょう。

正しい品物や不足しているものがわかりやすくなる場合は、置き場を明確にし、表示や形跡管理を活用します。消耗品については、適正な数量と補充を開始する基準を決めておきます。容器に表示を付けるだけでは、中身は補充されません。

考えた配置で、実際の作業を一通り試してみましょう。作業者は、余計に探したり移動したりせずに必要なものを取れるでしょうか。次のシフトの人も正しい場所に戻せるでしょうか。状態確認待ちのものを、使用可能な機器と取り違えないよう、別の置き場が用意されているでしょうか。

複数のリソースで工具を共用する場合は、誰が使っていて、いつ戻るのかを把握する方法を決めておきます。置き場を明示すれば、工具がないことはわかりますが、使用予約の競合までは解消できません。それは別途検討すべき治工具管理の課題です。

3. 清掃:問題が見えるようにきれいにする

何を、誰が、いつ清掃し、どのような状態に仕上げるかを決めます。設備ごとに承認された方法と安全手順を守ってください。停止、エネルギー源の遮断、専門担当者による立ち入りが必要な作業は、所定の手順に従う必要があります。5S活動だからといって、稼働中に誰でも行える作業になるわけではありません。

清掃は、漏れ、破損、異常な堆積などに気づく機会にもなります。発見した異常を、対応責任者にどう伝えるか決めておきましょう。清掃担当者に、権限の範囲を超える診断や修理を任せきりにしてはいけません。

同じ汚れが繰り返し発生する場合は、清掃チェックリストの項目を増やし続けるのではなく、発生源を調べましょう。元の状態に戻すことも大切ですが、状態が悪くなる原因を取り除けば、日々の取り組みを続けやすくなります。

4. 清潔:合意した方法をすべてのシフトで実践できるようにする

配置や日々の手順を、作業場所で使える形にまとめます。置き場、数量、清掃箇所、引き継ぎ時に求める状態などを、ひと目でわかる簡潔な標準にまとめるとよいでしょう。写真も役立ちますが、撮影のためだけに整えた状態ではなく、実際に作業できる配置を示す必要があります。

誰が何をするのかを具体的に決めます。「きれいにしておく」と呼びかけるだけでは、共用機器を誰が戻すのか、容器に誰が補充するのか、破損や紛失に誰が対応するのかを決めるほどの効果はありません。いつ実施し、未解決の問題をどこに報告するかも明確にしましょう。

標準づくりに関わっていない人に試してもらいます。一つひとつ説明しなければ進められないなら、手順書や配置を改善しましょう。関係するすべてのシフトに教育を行い、生産品種、設備、作業方法が変わったときに標準を更新する責任者も決めておきます。

5. 躾:守れていない点の記録だけでなく、妨げとなる原因を取り除く

日常の現場管理に、短時間の振り返りを組み込みます。その場所を使う人と一緒に現場を見て、何が維持しにくくなっているかを尋ねましょう。作業台に工具が置きっぱなしになっているのは、戻す場所が不便だからかもしれません。共用ルールが曖昧だったり、ホルダーが壊れていたりする可能性もあります。原因によって、必要な対応は異なります。

監査やチェックリストで標準からのずれを見つけることはできます。しかし、大切なのは、担当者を決めて対策を実施し、その効果を確かめることです。点数が上がっても、作業者が同じものを探し続けているなら、改善したとはいえません。

忙しい時期にも、合意した取り組みを続けられるようにしましょう。生産計画が空き時間をすべて埋めてしまい、決めた手順を何度も省略しているなら、計画上の競合を解消する必要があります。もっと規律を守るよう求めても、足りない時間は生まれません。

5S活動に必要な時間を生産計画に明示する

機械を止めずに進められる改善もあれば、時間枠の確保が必要なものもあります。例えば、セル内の片付け、設備の移設、リソースが使用できなくなる所定の清掃などです。小さな活動のたびにシフト全体を空けたり、維持活動には一切時間がかからないと考えたりせず、その違いを見極めましょう。

こうした場面で、SkyPlanner APSは受注した仕事と両立しながら5S活動を継続しやすくします。リソースの例外設定には清掃と移動・整頓があり、説明と時間帯を指定できます。合意した使用不可時間帯を対象のリソースに登録すれば、その時間が生産に使える空き能力として扱われなくなります。

SkyPlannerのスケジューリングAIであるArcturusは、その使用不可時間帯を考慮して生産スケジュールを再計算します。ガントチャートには、後工程でつながる作業も含め、再計算後の作業順序が表示されます。設備ごとの作業順序を手作業で組み直さなくても、納期への影響を確認できます。

優先順位と承認する時間帯は人が決め、スケジュールの計算はArcturusが担います。再計算した計画に競合が見つかった場合も、維持活動をスケジュールの外に隠すのではなく、実施時期、利用できるリソース、顧客への約束をどうするか、実態に即して判断できます。また、生産から外れる人員やその他のリソースも別途考慮してください。設備の例外設定だけで済ませ、同じチームが別の場所の作業にも割り当てられたままにならないようにする必要があります。

例:次の作業にすぐ取りかかれる加工セルを維持する

工具類や残された容器が混在し、作業者が段取り用の工具を何度も探している加工セルを想像してください。試行を担当するチームは、そこに置くべきものを選別し、必要な工具を使う場所に配置します。そして、次のシフトに向けた返却と確認の手順を決めます。状態に疑いのあるゲージは、そのまま廃棄するのではなく、品質担当者の判断に委ねます。

チームは、セルの配置見直しと清掃のためにリソースを使用不可にする時間帯についても合意します。生産計画担当者はその時間帯をSkyPlannerに登録し、再計算します。そのセルでの加工後に検査が必要な受注品は、同じリソースを使う他の作業とともに、この中断時間を避けてスケジュールに収める必要があります。

現場責任者は、時間帯を確定する前に再計算の結果を確認します。重要な納品に影響が出る場合は、承認した実施時期を見直すか、生産上の別の実行可能な対応を検討できます。合意後は、共有する計画に使用不可時間帯が組み込まれます。作業者に、次の作業と約束した改善活動のどちらを優先するか選ばせずに済みます。

実施後は、工具が元の場所に戻され、次のシフトが以前のように探し物をせずに作業を始められるかをチームで確認します。配置や運用がうまく機能しなければ見直します。現場の改善を生み出すのは、チームによる5S活動です。SkyPlannerは、それに必要な時間と他の生産作業との整合を保ちます。

仕事がしやすくなったかを測る

試行に取り組むきっかけとなったロスに立ち返りましょう。製品構成や稼働条件の違いを考慮しながら、代表的な作業を改善前後で比較します。単純な作業で探す時間が短くなったからといって、すべての段取り替えで同じ改善が得られたとは言えません。

振り返りでは、次のような実用的な確認項目に絞りましょう。

  • 周囲に尋ねなくても、必要なものを見つけ、元の場所に戻せるか。
  • 物がない、置き場所が違う、確認が済んでいないといった理由で、作業開始や段取り替えが今も滞っていないか。
  • 清掃や返却の決められた手順を、確保した時間内に終えられているか。
  • 異常が、実際に対応する人に伝わっているか。
  • シフトが替わっても、欠勤者がいても、生産が忙しい時期でも、配置や運用が機能しているか。

監査結果は、こうした問いを検討するための材料として使い、監査結果だけで判断を済ませないでください。点数が低ければ、状況を理解して是正につなげます。点数が高くても、作業しづらい配置についての議論を終わらせるべきではありません。

通常の業務負荷の中でも手順が機能し、なぜうまくいくのかをチームが説明できるようになったら、対象を広げます。次のエリアに展開するのは学んだことであり、保管場所の配置や清掃間隔まで同じにする必要はありません。作業が違えば、適した配置や運用も異なります。

職場改善と生産スケジュールを両立させる

5S活動は、必要な作業を見えやすくし、実行しやすくします。探し物、不要な移動、繰り返す乱れによる時間のロスを減らせる可能性があります。ただし、活動が定着するには、その場所を使う人たちが主体となって取り組み、生産の中に活動のための時間を確保することが欠かせません。

合意した活動時間と受注した仕事との調整が難しいときは、SkyPlannerをご活用ください。清掃や配置見直しの時間帯は、その影響を受ける作業と同じ能力計画に組み込む必要があります。Arcturusが関連する作業も含めてスケジュールを再調整するため、作業順序を修正する手間が減り、納期を判断する根拠も明確になります。

合意済みの清掃または整頓の時間帯を1つと、対象リソースを使う受注案件を用意して、SkyPlannerのデモを予約してください。生産の順序がどう変わり、中断が後工程や納期にどう影響するかを確認できます。まずは計画環境を自分で操作してみたい場合は、デモデータでSkyPlannerをお試しください。

Jussi Mäntylä

生産計画スペシャリスト、SkyPlanner

SkyPlannerで、わかりやすい生産スケジュールを

データを連携し、最初の計画を確認。本番稼働するすべてのスケジュールは計画担当者が最終判断します。