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EPEI:全品目を繰り返し生産する現実的な間隔の求め方

全品目を必要な間隔で再生産できますか?段取り替えと生産能力から実現可能なEPEIを計算し、繰り返し生産する仕事をSkyPlannerに組み込みます。

Jussi Mäntylä 生産計画スペシャリスト、SkyPlanner 更新日 2026年10月28日 3 分で読めます
Three different part shapes repeat around a machining station, illustrating a product family’s return interval.
この記事の内容
  1. EPEIとは?
  2. 生産能力からEPEIの下限を求める方法
  3. 変動に備える余力を意図的に確保する
  4. EPEIの計算例:1台の設備で3品目を生産
  5. どのような条件で間隔が短く、または長くなるのか?
  6. 循環計画を守るだけでなく、需要に応える生産リズムを選ぶ
  7. 繰返し生産を実際の生産スケジュールに組み込む
  8. 製品群に実際に必要な時間をモデル化する
  9. 次回の必要な生産時期を見失わずに段取り時間を削減する
  10. 生産状況の変化に応じて繰返し間隔を確認する
  11. 一つの製品群の繰返し生産をSkyPlannerで検証する

ホーム » リソース » EPEI:全品目を繰り返し生産する現実的な間隔の求め方

推定読書時間: 11 分

同じ製品群の全品目を、もっと小さなロットで、もっと頻繁に生産したい。A、B、C、そして再びAへという循環生産は、図にすれば整然としています。しかし、その設備では顧客の注文も仕上げなければならず、一巡するたびに一連の段取り替えが発生します。

Every Part Every Interval、略してEPEIは、その製品群をどのくらいの間隔で繰り返し生産できるかを判断する指標です。考えるべきなのは、希望する間隔の短さだけではありません。その間隔の中に、加工、段取り、ほかの仕事が収まるかどうかが重要です。

まずは、生産能力の面で実現可能かを確認しましょう。そのうえで、繰り返し発生する製造指図を、ほかの生産と同じスケジュールに組み込みます。SkyPlanner APSを使えば、決めた生産間隔に合わせるために設備ごとの作業順を何度も組み直すことなく、この計画作業を進められます。

EPEIとは?

EPEIとは、対象とする製品群と工程を定めたうえで、各品目を生産してから次に同じ品目を生産するまでの間隔です。EPEIの目標が2稼働日であれば、その製品群の各品目を2稼働日ごとに生産し、その補充間隔に必要な数量を作ることを意味します。

「every product every interval」や「EPEx」という表記もあります。EPExのxは、選択した時間間隔を表します。重要なのは、工場でどの略語を使うかではなく、どの頻度で繰り返し生産するかです。

数値を示す前に、対象範囲を明確にしましょう。「二日」という数値が役立つのは、対象の品目、リソース、稼働カレンダーが全員に共有されている場合だけです。機械加工で二日ごとに生産する製品群でも、後工程が週一回しか稼働しなければ、そこで待ちが生じる可能性があります。

また、次の3つを区別する必要があります。

  • 計算上の下限:明示した生産能力の計算条件を満たす、最も短い間隔。
  • 計画上の目標:実行のしやすさ、需要、操業条件を考慮して選ぶ生産間隔。
  • 実績の間隔:各品目の生産から次の生産までに、実際に経過した時間。

循環生産の計画に目標を記載しても、現場でそれを達成した証拠にはなりません。また、EPEIは、1個を作るサイクルタイムでも、需要から決まるタクトタイムでも、注文全体の生産リードタイムでもありません。

生産能力からEPEIの下限を求める方法

1つのリソースで各品目を順番に生産する単純な製品群であれば、まず次の3つの値を用意します。

1. この製品群に使える稼働日あたりの時間。計画上の非生産時間と、そのリソースでほかの仕事に割り当て済みの時間を差し引きます。

2. 需要を満たすために日々必要な加工時間。各品目の平均日次需要に個あたりの加工時間を掛け、その結果を合計します。

3. 生産順序を一巡するのに必要な段取り時間。最後の品目から最初の品目に戻る段取り替えも含め、すべての切り替えを計上します。

利用可能時間から1日あたりの必要加工時間を引いた残りが、段取りに使える時間です。基本の計算式は次のとおりです。

最短間隔(稼働日)=1巡あたりの段取り時間の合計 ÷ 1日あたりに段取りに使える時間

記号では、1日あたりの利用可能時間(分)をA、1日あたりの必要加工時間(分)をR、1巡あたりの段取り時間(分)をSとすると、次のように表せます。

T ≥ S ÷ (A − R)

考え方は単純です。T稼働日の間に、加工にR × T分、段取りにS分が必要です。その合計が、利用可能なA × T分に収まらなければなりません。この条件を整理すると、上の式が得られます。

単位は必ずそろえてください。需要が個/日、加工時間が秒/個で示されている場合は、計算結果を秒から分に換算してから、1日あたりの利用可能時間(分)から差し引きます。

変動に備える余力を意図的に確保する

基本式で求めた下限では、加工後に残る時間をすべて段取り替えに使います。日常的な変動を吸収する余地がなければ、実際の運用目標としては不安定です。

間隔を計算する前に、遅れの回復や需要変動に備え、1日あたり何分の余力を確保するかを明示できます。その時間をAから差し引いてください。同じ余裕を二重に差し引かないよう、休憩、既知の停止時間、ほかの仕事、遅れを回復するための時間は、それぞれ明確に分けて扱う必要があります。

A − Rがゼロ以下なら、段取りに充てる時間はありません。加工だけで利用可能時間をすべて使い切る状態が続いている場合、間隔を延ばしても解決にはなりません。負荷、必要な加工時間、または生産能力を見直す必要があります。

これは生産能力から決まる下限であり、経済的な最適値ではありません。代表的な需要構成が安定しており、各巡で各品目を1回ずつ、所定の順序で生産することを前提としています。最小ロット数量、所要時間が固定された工程、資材の利用可否、ほかの工程によっては、より長い間隔が必要になります。

EPEIの計算例:1台の設備で3品目を生産

三品目を繰り返し生産する機械加工セルを想定してみましょう。計画上の非生産時間と、ほかの割り当て済みの仕事を差し引くと、この製品群に使える時間は稼働日あたり420分です。

品目1稼働日あたりの需要1個あたりの加工時間1稼働日あたりの必要加工時間
A100個2分200分
B60個1.5分90分
C40個1分40分
合計200個—330分

A–B–C–Aと一巡する段取り替えには90分かかります。この合計には、CからAに戻る段取り替えも含まれます。それを含めないと、計算から抜け落ちた段取り作業で次の巡が始まることになります。

余力を確保しなければ、段取りに使える時間は日あたり420 − 330 = 90分です。したがって、計算上の最短間隔は90 ÷ 90 = 一稼働日となります。毎日生産して時間内にちょうど収まりますが、遅れを回復する余地はありません。

ここで、日あたり45分の余力を確保します。段取りに使える時間は日あたり420 − 45 − 330 = 45分となり、次の結果が得られます。

生産能力から求めたEPEIの下限 = 90 ÷ 45 = 2稼働日

この間隔では、1巡でAを200個、Bを120個、Cを80個生産します。加工には660分、段取りにはさらに90分かかります。2日間で使える840分のうち、合計750分を使用し、意図したとおり90分の余力が残ります。

これで2稼働日は現実的な候補になりますが、実行可能な日程として確認できたわけではありません。この生産順序が実際のシフトの稼働時間内に収まるか、部品や工具が準備できているか、後工程が仕事を受け入れられるかを確認してください。週末を挟むと、2稼働日が暦日では2日を超えることもあります。

どのような条件で間隔が短く、または長くなるのか?

ほかの条件がすべて同じで、一巡の段取り時間を90分から45分に減らせれば、余力を確保したうえでの下限は45 ÷ 45 = 一稼働日になります。段取り時間の短縮は、単に切り替えを速くするだけでなく、各品目をより頻繁に生産することにつながります。

逆の影響は見落とされがちです。日あたりの必要加工時間が330分から360分に増えると、同じ余力を確保した場合、段取りに残る時間は日あたり420 − 45 − 360 = 15分だけになります。一巡の段取り時間が元の90分なら、下限は六稼働日です。

段取りに使える時間がわずかしか残っていない場合、加工負荷が少し増えただけでも、生産間隔は大幅に長くなることがあります。段取り改善に取り組んだ後だけでなく、品目構成や同じリソースで処理する負荷が変わったときにも、EPEIを見直してください。

循環計画を守るだけでなく、需要に応える生産リズムを選ぶ

生産の繰返し間隔を短くすると、部品をより早く補充でき、次の生産までに需要をまかなう期間も短くなります。そのため、補充ロットを小さくし、生産と生産の間に抱える在庫を減らしやすくなります。ただし、間隔を短くするほど段取りの頻度も増えます。

需要が安定している場合、一回当たりの生産数量の目安は、稼働日当たりの需要に、設定した繰返し間隔を掛けて求めます。この例では、部品Aは一回につき100 × 2 = 200個必要です。これは一周期分の需要量であり、安全在庫や補充方針のすべてを決めるものではありません。現在庫、欠品、最小ロット、需要の変化も考慮する必要があります。

生産リズムを決める際は、次の3つの落とし穴を避けましょう。

在庫カバー日数と生産能力を混同しないこと。在庫量を1日当たりの需要で割ると、その在庫で消費を何日分まかなえるかがわかります。しかし、それだけでは、対象のリソースが製品群全体の加工と段取り替えを、補充に必要な頻度で繰り返せるかどうかはわかりません。

低回転品まで毎周期生産しないこと。定常的に生産する品目群には短い繰返し間隔が適していても、需要が断続的な品目は、実際の必要に応じて生産頻度を下げられます。その対象範囲は明確にしておきましょう。三周期に一回しか生産しない品目のEPEIは、毎周期生産する品目と同じではありません。

段取りだけを切り離して最適化しないこと。切り替える方向によって条件が変わる場合は、選んだ生産順序で実際に発生する段取り替えを使って検討します。段取り替え時間マトリクスは、より効率的な順序を見つけるのに役立ちます。ただし、段取り替えを減らすために一つの品目を長時間まとめて生産すると、別の部品の次回生産が遅れすぎることがあります。

生産平準化は、生産量と品種構成を配分する、より広い取り組みです。その中でEPEIが問うのは、「対象の部品をどのくらいの間隔で再び生産できるか」という具体的な課題です。全品目を固定的なパターンに押し込めるのではなく、この問いに答えましょう。

繰返し生産を実際の生産スケジュールに組み込む

ここまでの能力計算は、意図的に単純化しています。しかし、実際の工場のスケジュールはそう単純ではありません。同じ設備をほかのオーダーも使用し、作業者は決められたシフトで勤務します。資材が不足すれば、次に予定していた生産が止まることもあります。

ここでSkyPlanner APSが役立ちます。循環計画を別管理し、残りの仕事を手作業でその前後に当てはめるのではなく、対象の補充オーダーを、ほかのオーダーとまとめてスケジュールしましょう。繰返し生産と顧客への納期約束を両立できるかが見えやすくなり、設備ごとの待ち行列を日々調整する手間も減らせます。

製品群に実際に必要な時間をモデル化する

SkyPlannerでは、工程ごとに1個当たりの加工時間、生産速度、固定の所要時間を設定でき、段取り時間や使用可能なリソースも指定できます。すべてのロットを単純に「個数 × サイクルタイム」で計算するのではなく、各工程に適した方法を使いましょう。

決めた数量、工順、納期に加え、該当するシフトとリソースの能力をスケジュールに反映します。SkyPlannerのスケジューリングエンジンであるArcturusは、設定された優先順位と工程間の依存関係に基づいて作業の配置を計算します。資材の利用可能状況を考慮するスケジューリングを有効にすると、その状況も計算に反映されます。計算結果の作業順序は、ガントチャートの時間軸上で確認できます。

どの製品群を繰り返し生産するか、どの目標が妥当か、例外をどう優先するかは、計画担当者が判断します。前倒しで生産すべきでないオーダーには、着手可能日を設定することで、その日より前に作業が配置されるのを防げます。これは最も早く着手できる日を制限するものであり、次回の生産時期を保証するものではありません。

次回の必要な生産時期を見失わずに段取り時間を削減する

SkyPlannerでは、治工具、材料、色などの共通属性で作業をグループ化できます。リソースの類似性ルールでは、選択した属性と、属性の異なる作業間の段取り時間を考慮します。グループ化をどの程度重視するかは、動的優先順位で調整できます。

これにより、不要な段取り替えに費やしていた時間を取り戻せます。ただし、段取りの削減と繰返し間隔の短縮は、必ずしも同じ目標ではありません。似た作業を長くまとめすぎると、別の部品の次回生産が遅れる可能性があります。納期の優先度とあわせてグループ化の重みを設定し、結果の生産順序が、設定した繰返し間隔に合っているか確認しましょう。

KJH-Compでは以前、ERPで週単位の負荷を計画し、表計算ソフトを使っていましたが、日単位の設備割り当ては現場の管理者に任されていました。SkyPlannerの導入後は、有限能力スケジューリングと設備割り当てが自動化されました。同社は、曲げ加工で同じ金型と板厚の作業をまとめることで、段取り時間を短縮し、遊休時間も削減できたと説明しています。

繰り返し生産する製品群でも、不要な段取りを減らし、日々の計画を組み直す時間を短縮するという効果は重要です。次のステップは、設定した繰返し間隔が全体の負荷の中で実現できるかを確認することです。

生産状況の変化に応じて繰返し間隔を確認する

目標を設定したら、対象として定めた工程で、各部品の生産時刻を毎回同じ方法で記録します。生産開始時刻など、記録する基準を統一し、同じ稼働カレンダーを使ってください。生産と生産の間隔を確認し、特に予定どおりに再生産できなかったケースに注目しましょう。平均値だけでは、特定の部品が何度も長く待たされている状況を見落とすおそれがあります。

次回の生産が遅れたときは、目標を変更する前に原因を特定しましょう。当初見込んだ段取り時間が短すぎたのでしょうか。ほかのオーダーに生産能力が割かれたのでしょうか。資材がそろわなかったのか、それとも後工程の制約によって計画どおりに流せなかったのでしょうか。

該当する能力、資材、優先順位の情報を更新し、SkyPlannerでスケジュールを再計算します。そのうえで、次の補充生産と、影響を受ける顧客向けの作業をあわせて確認しましょう。目的は、根本にある競合を解消することです。実際の待ち行列が計画から離れているのに、従来の循環計画を見かけ上維持することではありません。

一つの製品群の繰返し生産をSkyPlannerで検証する

実務に役立つEPEIは、3つの判断を結びつけます。生産能力から見て実現できる間隔、需要に応えるために必要な補充リズム、そしてほかのオーダーと並行してその両方を実現するスケジュールです。

SkyPlannerは、この3つ目の判断に必要なスケジューリングの基盤を提供します。公開されたREST APIを通じてあらゆるERPやMESと連携できるため、既存の業務システムを維持したまま、繰返し生産を現場のほかの作業と同じ有限能力スケジュールに組み込めます。

SkyPlannerのデモを予約し、一つの製品群について、加工時間と段取り替え時間、シフトカレンダー、同じリソースを使うほかのオーダーをご用意ください。担当者との相談を通じて、検討中の生産リズムが実際の負荷の中でどう組み込めるかを確認できます。まずは操作環境を試したい場合は、デモデータでSkyPlannerを試すか、アシスタントのAIによる初期設定ガイドをご利用ください。

Jussi Mäntylä

生産計画スペシャリスト、SkyPlanner

SkyPlannerで、わかりやすい生産スケジュールを

データを連携し、最初の計画を確認。本番稼働するすべてのスケジュールは計画担当者が最終判断します。