Infor M3向けSkyPlanner APS:実際の生産能力を考慮した生産スケジューリング
SkyPlanner APSは、Infor M3に生産スケジューリング機能を追加するアドオンです。計画期間全体にわたり、すべての作業区・作業者・工具・資材について、時刻ごとの能力や数量の上限を考慮します。Infor M3は作業区ごとに負荷を計画します。また、Infor自身がScheduling Workbenchアドオンの本稼働に向けて推奨しているのは、すべてのリソースを能力無制限で開始し、重要なボトルネックだけに能力の上限を設定する方法です(Inforのドキュメント)。これは大まかな計画です。SkyPlannerなら、どの製造オーダーを、どこで、いつ実行するかが分かります。生産状況が変わると、Autopilotが自動でスケジュールを組み直します。
SkyPlannerはInfor M3と双方向に連携します。品目、製品構成、作業区、製造オーダー、購買オーダーを取り込み、工程の計画日程と作業実績をM3に返します。導入時にはSkyPlannerチームが、お客様のM3環境に合わせて連携を設定します。
料金は5リソースを含めて月額199 €から。追加リソース当たり月額20 €です。無料トライアルは30日間、最大20リソースで利用でき、クレジットカードは不要です。
M3のCapacity Requirements Planningと実際の生産能力を考慮した生産スケジューリング
Infor M3(M3 CloudSuite、旧Movex)が行うのは、大まかな生産能力計画です。作業区ごとの負荷を把握し、工程の流れごとに一つのボトルネックを対象として計画します。工場全体の能力制約を反映した詳細なスケジュールを作成するものではありません。Infor自身のドキュメントにも、その範囲が示されています。
- 能力の上限を考慮するかどうかは、作業区ごとのフラグで決まります。 “If used, infinite/finite capacity scheduling is set in (PDS010),”(使用する場合、能力の上限を考慮するかどうかをPDS010で設定します)。このフラグによって、工程で過負荷が発生することを許可するかどうかが決まります。(Inforのドキュメント)
- 工程の流れごとに、ボトルネックは一つです。 Settings – Capacity Planning (CRS786)には、”Only one operation in a flow of operations can be set as bottleneck planned.”(一連の工程のうち、ボトルネック計画の対象に設定できるのは一工程のみ)と記載されています。(Inforのドキュメント)
- 負荷調整は計画担当者が行います。 Inforは負荷調整を”an ongoing way of working more or less all the time,”(ほぼ常に継続して行う業務)と説明しており、CPS100からCPS130の負荷画面で行います。(Inforのドキュメント)
- 詳細な作業順序の決定にはアドオンが必要です。 InforのFood and Beverage CloudSuiteでは、M3 Scheduling Workbenchはコアアプリケーションではなく、推奨アドオンとして掲載されています。(Inforのドキュメント)
Scheduling Workbenchアドオンでも、本稼働時の計画はボトルネックを中心に組みます。Inforは本稼働に向けて、”start all resources with infinite capacity,”(すべてのリソースを能力無制限で開始する)とし、重要なボトルネックだけに能力の上限を設定すること、そして”Focus only on the critical bottlenecks before going live.”(本稼働前は重要なボトルネックだけに注力すること)を推奨しています。(Inforのドキュメント)この方法では、それ以外の機械・人員・工具には、能力に上限がないものとして負荷が割り当てられます。SkyPlannerは単一のエンジンで、機械・人員・工具・資材の制約と段取り替えを同時に考慮してスケジュールを組みます。トライアル期間中に、自社の製造オーダーでそのスケジュールを確認できます。
PDS010からScheduling Workbench、Planning Workbenchまでの詳しい解説は、Infor M3は実際の生産能力を考慮した生産スケジューリングに対応していますか?をご覧ください。
SkyPlannerがInfor M3に追加する機能
| Infor M3 | Infor M3とSkyPlanner APSの併用 | |
|---|---|---|
| 生産能力 | 概略計画:工程の流れごとにボトルネックは一つ。SWBは重要なボトルネックだけに能力の上限を設定して本稼働 | 計画期間全体で、すべての作業区・人員・工具・資材の時刻ごとの上限を考慮 |
| スケジュール | 作業区別・期間別の負荷 | 全製造オーダーの各工程の実行順序を決め、数秒でスケジュールを作成 |
| 負荷の再調整 | 計画担当者がCPS120とCPS130で負荷を移動 | Arcturusエンジンが優先順位と納期に基づいて作業順序を決定 |
| 段取り替え | 工程ごとの段取り時間 | 段取り時間マトリクスを使い、段取りが最小になるよう作業順序を決定 |
| 工具と作業班 | 作業区ごとに負荷を集計 | 工具の数量制約を考慮し、複数の作業者が必要な作業にも対応。代替リソースも活用 |
| 資材 | MRPが作業順序とは別に供給を計画 | 在庫または購買オーダーの入荷で資材が揃った時点で作業を開始 |
| 変更への対応 | 製造オーダーを再計画し、負荷を再計算 | Autopilotが設定済みのロックと優先順位に従って再計画 |
| 製造現場 | PMS070で作業実績を報告 | 作業者がスマートフォンやタブレットで自分の作業待ちリストを確認し、実績を記録 |
M3の計画担当者の日々の業務は、次のように変わります。
作業区への過剰な割り当てを解消。
すべての作業区・人員・工具に、実際のシフト、欠勤、残業を反映します。ある機械で使用中の金型を、同じ時間帯に別の機械へ割り当てることはありません。
約束できる納期を。
各製造オーダーが実際にいつ完了するかをスケジュールで確認できるため、営業担当者は計画に基づいて顧客に回答できます。
特急オーダーも数秒で再計画。
新しい製造オーダーが入ったときや機械が停止したときは、Autopilotが作業順序を組み直します。設定したロックと優先順位は、そのまま守られます。
現場とオフィスで同じスケジュールを共有。
作業者はMobile ConfirmationsとProduction Timerを使い、スマートフォンやタブレットで作業実績を記録します。実績はM3に返されるため、M3の負荷にも実態が反映されます。
Infor M3とSkyPlannerの間で連携するデータ
| Infor M3のオブジェクト | SkyPlannerのオブジェクト | 連携方向 |
|---|---|---|
| Item (MMS001) | 製品と資材 | M3 → SkyPlanner |
| Product structure(PDS001、PDS002の資材) | 製品構成、子製品、資材 | M3 → SkyPlanner |
| 製品構成上の工程(PDS002) | 段取り時間と加工時間を含む工程 | M3 → SkyPlanner |
| Work center (PDS010)、日別の生産能力(PDS015) | リソース、リソースグループ、効率 | M3 → SkyPlanner |
| Manufacturing order (PMS100)と製造オーダーの工程 | 納期が設定されたオーダーと作業 | M3 → SkyPlanner |
| 在庫残高と購買オーダー | 資材の利用可能状況、入荷予定 | M3 → SkyPlanner |
| 製造オーダーの工程ごとの計画開始・終了日時 | ガントチャートに配置された作業 | SkyPlanner → M3 |
| Report Operation (PMS070MI) | 作業者が記録した作業時間と数量 | SkyPlanner → M3 |
M3には独立した工順オブジェクトがありません。工程は製品構成に含まれるため、SkyPlannerはPDS002と各製造オーダーの工程データから読み取ります。
Infor M3連携の仕組み
SkyPlannerはInfor ION API Gateway上のM3 APIを通じて接続するため、M3にSkyPlannerのソフトウェアをインストールする必要はありません。PMS100MIやPMS070MIなどのM3 MIプログラムは、OAuth 2.0を使い、REST経由で呼び出します。マスタデータの一括読み取りにはInfor Data FabricのCompass query APIを使用し、オーダーの変更はION BODsまたはM3 Event Hubでプッシュ通知できます。スケジュールの変更は、発生するたびにSkyPlannerのWebhookからM3へ送信されます。
M3の運用は工場ごとに異なるため、連携の構築には三つの方法を用意しています。
- SkyPlannerチームが導入時に連携を設定し、本稼働後もサポートします。お客様の業務プロセスと要件に合わせて、事前に連携費用をお見積もりします。
- お客様のInfor M3パートナーが連携を構築します。仕様を公開しているSkyPlannerのREST APIを使用します(APIリファレンス)。
- 自社の開発者が連携を構築します。APIトークンがあれば着手でき、必要に応じてSkyPlannerチームが支援します。
これらの準備が整う前でも利用を始められます。トライアル中に、M3から品目、作業区、未完了の製造オーダーをエクスポートし、CSVまたはExcelで取り込めます。エンドポイント、マッピング、データの管理主体に関するルール、プロジェクトを進める際のヒントは、生産スケジューリング向けInfor M3連携ガイドをご覧ください。
製造業のお客様によるSkyPlannerの評価
2 時間毎週の作業時間を削減
「SkyPlannerによって、Excelでの生産計画から、リアルタイムで生産を最適化する運用へと移行できました。」
Kalle Kalliomäki、サプライチェーンスペシャリスト
UTU · 配電盤・開閉装置
生産計画にかかる作業時間を毎週2時間削減し、新しい作業順序を数秒でラインに伝えられるようになりました。
+90%生産効率が向上
「生産効率が90%向上しました。」
Abdul Rucyinga、IT部門責任者
Laboratory & Allied · 医薬品製造
生産効率が90%向上し、全リソースを対象に最適化した三か月分の計画を30分未満で作成できるようになりました。
100%2021年からの納期遵守率
「SkyPlannerで生産能力が見えるようになり、見通しを持って計画を立てられるようになりました。」
Dan Berglund、COO/CFO
Opes Corporation · 化学品・食品製造
2021年にSkyPlannerを使い始めて以来、納期遵守率100%を維持しています。
6か月先までの余力を営業部門が把握
「SkyPlannerは、あらゆる生産計画の基盤となり、その確実性を支えています。」
Anu Järvinen、生産マネージャー
Fredman Operations · 食品用包装紙
営業部門は六か月先までの生産余力を把握できます。また、以前は一時間以上かかっていたスケジュール変更の依頼にも、数秒で回答できるようになりました。
Infor M3向け生産スケジューラの選び方
M3を利用する工場には、次の四つの選択肢があります。
| 選択肢 | できること | 適した工場・組織 |
|---|---|---|
| M3標準の生産能力計画 | 作業区ごとに能力の上限を考慮するかを設定。工程の流れごとに一つのボトルネックを対象に計画し、負荷を表示 | 明確なボトルネックが一つあり、製品構成が安定し、週単位で負荷を調整する工場 |
| Inforのアドオン(Scheduling Workbench、Planning Workbench) | 段取り時間マトリクスとルールベースの最適化を使った、能力制約内での作業順序決定、および中期シミュレーション | 専任の計画チームを持ち、アドオン導入プロジェクトに取り組む工場 |
| 大企業向けAPSスイート | 大規模な計画モデルを、導入プロジェクトで既存システムと連携 | APSを統括するチームを持つ企業グループ |
| 製造現場の作業実行にも対応するクラウドAPS(SkyPlanner) | 全リソースの能力制約を考慮し、自動で再計画。作業者も同じスケジュールを共有 | 製造現場全体で常に最新のスケジュールを必要とする工場 |
表計算ソフトからの脱却を目指す工場にとって、実質的な選択肢はM3 Scheduling WorkbenchとSkyPlanner APSです。Infor自身が示すSWBの本稼働時の推奨設定では、主要なボトルネック以外の全リソースを無限能力として扱います。そのため、稼働開始時に得られるのは概略計画であり、現場の能力制約を反映した詳細スケジュールではありません。また、SWBはアドオンです。InforはFood and Beverage CloudSuiteの”core plus add-ons are recommended”(標準機能とアドオンの併用を推奨)の項目で、Factory Trackと並べて掲載しています。ユーザーは各自のRDWebユーザーIDを使い、RDWebから独立したアプリケーションとして起動します。事前にSWB用のION APIとM3 BEの設定も必要です。(Inforのドキュメント、Inforのドキュメント、Inforのドキュメント)
次のような場合は、M3 Scheduling WorkbenchよりSkyPlannerが適しています。
- ボトルネックだけでなく、現場全体の能力制約を反映したい。 SWBは、主要なボトルネックだけを有限能力として本稼働を開始します。SkyPlannerは最初のスケジュールから、すべての機械、人員、工具、資材の制約を時刻単位で考慮します。複数の作業者が必要な作業や、代替リソースにも対応します。
- アドオン導入プロジェクトではなく、数週間で最新のスケジュールを運用したい。 SkyPlannerはブラウザで動作し、M3へのインストールは不要です。30日間のトライアルでは、自社の製造オーダーで検証できます。通常、導入はオンボーディング開始から数週間で完了します。
- シフト中にも計画が変わる。 Autopilotは、計画に影響する変更のたびに自動で再計画します。Running Time Lockは、開始済みの作業が動かないように固定します。
- 段取り替えと資材が作業順序を左右する。 段取り時間マトリクスには、切り替え方向ごとの段取り替え時間を登録できます。製造オーダーは、在庫または発注済み資材の入荷予定で必要資材を確保できる場合にのみ開始します。
- 作業者にも同じスケジュールで作業してほしい。 Mobile Confirmationsで、各作業者の作業順序をスマートフォンやタブレットに表示し、報告された工程実績をM3に返します。ユーザー数に制限はありません。
- 公開された料金で検討したい。 月額199 €から利用でき、SkyPlannerチームが双方向連携の設定とサポートを担当します。
利用開始までの流れ
- 無料トライアルを開始。 30日間、最大20リソースでBasicの全機能を利用できます。クレジットカードは不要です。
- 生産体制を設定。 M3の作業区をもとにリソースを作成し、シフト、工具、段取り替え時間を追加します。導入支援も利用できます。
- 製造オーダーを取り込み。 M3から未完了の製造オーダーとその工程をエクスポートして取り込み、SkyPlannerが作成したスケジュールを現在の計画と比較します。
- Infor M3と連携。 SkyPlannerチームが双方向連携を設定し、本稼働後もサポートします。
料金。 リソース数に応じた月額課金です。リソースの追加・削除や解約はいつでも可能です。詳しくは料金ページをご覧ください。他のシステムとの連携は、ERP連携一覧で確認できます。
よくある質問
Infor M3に最適な生産スケジューリング用アドオンは何ですか?
SkyPlanner APSは、実際の能力制約を考慮して生産スケジューリングを行うアドオンで、Infor M3と双方向に連携します。品目、製品構成、作業区、製造オーダー、発注を取り込み、工程の計画日程と報告された工程実績をM3に返します。すべての作業区、作業者、工具、資材の制約を考慮し、切り替え方向ごとの段取り時間マトリクスを使って、段取りが最小になるよう作業順序を決めます。生産状況が変わると、Autopilotが自動でスケジュールを組み直します。料金は月額199 €からで、30日間の無料トライアルを利用できます。
Infor M3は、能力制約を考慮した生産スケジューリングに対応していますか?
対応しているのは概略計画のレベルまでです。M3の標準機能では、PDS010で作業区ごとに有限能力か無限能力かを設定し、CRS786で生産フローごとに一つのボトルネックを対象に計画します。詳細な作業順序の決定にはM3 Scheduling Workbenchアドオンが必要です。ただし、Inforはその本稼働時にも、主要なボトルネック以外はすべて無限能力とすることを推奨しています。SkyPlanner APSはM3と併用し、すべての作業区、人員、工具、資材の制約を考慮してスケジュールを作成します。
M3 Scheduling WorkbenchとSkyPlannerのどちらを使うべきですか?
概略計画ではなく、実際の能力制約を反映したスケジュールが必要ならSkyPlannerです。Infor自身が示すSWBの本稼働時の推奨設定は、すべてのリソースを無限能力として開始し、主要なボトルネックだけを有限能力にするというものです。また、SWBはRDWeb経由で独立したアプリケーションとして利用するアドオンです。SkyPlannerはM3の製造オーダーをもとに、すべての機械、人員、工具、資材の制約を時刻単位で考慮し、段取り時間マトリクスに登録した切り替え方向ごとの段取り替え時間も反映します。計画に影響する変更のたびにAutopilotが再計画し、作業者はスマートフォンで自分の作業順序を確認できます。数週間で本稼働でき、料金は月額199 €からです。自社データで検証できる30日間のトライアルもあります。
Infor M3に何かをインストールする必要はありますか?
いいえ。SkyPlannerはM3 CloudSuiteと並行してクラウド上で動作し、OAuth 2.0を使用してION API Gateway上のM3 API経由で接続します。オンプレミスのM3には、その環境のIONエンドポイントまたはミドルウェア経由で接続します。
SkyPlannerはM3の製造機能を置き換えますか?
いいえ。M3の製造機能を補完します。品目、製品構成、MRP、購買、在庫、財務は引き続きM3で管理します。SkyPlannerは製造オーダーの工程をスケジューリングし、計画日程と報告された工程実績をM3に返します。
Infor M3を利用する工場でのSkyPlannerの費用はいくらですか?
5リソースを含む月額199 €からで、追加リソースごとに月額20 €がかかります。20リソースの工場では月額499 €です。連携費用は、お客様の業務プロセスと要件に合わせて、利用プランとともに事前に見積もるため、開始前に総費用を確認できます。
導入にはどのくらいの期間がかかりますか?
通常、導入支援の開始から数週間で導入が完了します。担当チームが作業区と製品構成の対応付けを行い、製造オーダー(MO)と購買オーダーを連携し、予定日をInfor M3に書き戻します。本稼働前に、現在の計画と照らし合わせてすべてを検証します。
Infor M3と連携する前にSkyPlannerを試せますか?
はい。30日間のトライアルでは、M3からCSVまたはExcel形式でエクスポートしたデータを使用できます。連携作業を始める前に、自社のオーダーを使って、設備や人員の実際の能力を考慮した生産スケジューリングの結果を確認できます。